平成20年度(平成20年7月〜平成21年6月)事業報告書

平成20年度目標

1 ルセイサン小学校の教育レベル向上支援

  新事業展開の検討

3 日韓交流事業の推進

1 ルセイサン小学校の教育レベル向上支援

1―1 幼稚園

  幼稚園は2008年10月に開園しました。

  この幼稚園開園の目的は以下の通りです。

a:子供たちが小学校入学前に初歩の識字教育を受けることで、入学後の落ちこぼれを防ぐ。

b:小学校に併設されるので子供たちが学校に親しむことになり、入学後の退学防止になる。

c:保育所的な役割を果たすので、親の収入向上に繋がる。

  まだ、開園して半年しか経過していないため、上記目的の成果は確認できる段階ではありません。 

  現在毎日通園して来る子供は19名で、開園前の調査で対象児童は60名程度となっていたのに比べると、かなり少ない数字となっております。

  これについて他のいくつかの幼稚園の開園時の様子を確認したところ、スタート段階では子供の数が少なく徐々に増えて来るのが一般的だということです。一方幼稚園を統轄する立場のルセイサン小学校の校長が対象児童の家庭を訪問し、両親に通園させない理由に付いてインタビューを始めておりますので、この調査結果も踏まえ何らかの支援が出来るものなら行いたいと考えております。

1−2  子供の大量退学

  昨年6月まで当会が経営していた識字学校、アジア未来学校の修了生約150名は、隣村の公立ルセイサン小学校に編入し、昨年秋までは殆どの子供が元気に通学していました。

  所が今年1月にリティ氏から、100人もの子供が学校に来なくなり、村からもいなくなってしまったとの連絡がありました。

  親が借金から逃れるために、夜逃げをしたのが原因とのことで、世界同時不況が真っ先に一番弱い人達を直撃してしまった結果です。

  我々がこれを聞いた時には既に事は終わっており、結果的に何も対応出来ないという残念な状況でした。

  新規事業展開の検討

  アンロンコン・タマイ村から中学校へ通う子どもへの自転車貸与、幼稚園児を対象としたスクールバスなどいくつか新事業を検討しましたが実現には至りませんでした。

  当会は現地に専従者がおらず、固定費を除くと1年で支出可能な資金は30万円程度であり、この制約下でやれることは限られるとは思いますが、この中で現地の子どもたちの学力向上につながる事業を検討して参りたいと思います。

3 日韓交流事業の推進

 前年度から本格化した日韓交流パーティー・ビビンの会は、今年度は更に盛り上がり、予定の年4回を着実に実施し、計200人以上のお客様にご参加頂きました。

  特筆すべきは、お客様の中からイベントのボランティアスタッフ、更には当会スタッフになる人達が現れていることです。このイベントの目的である「友だち作ろう」から一歩進んで、団体のミッションである「日韓協働」が達成されつつあることは大変喜ばしいことと言えます。

                                                                     以上